メキシコ旅行記⑥グアダルーペの黒い聖母

2020年4月11日


”黒い聖母”と言うとなんだかブラックエンジェルス的なダークなものを想像してしまいそうですが、黒い聖母マリアの彫像や肖像画は世界各地に存在します。

聖母が黒くなる理由はいろいろあり、単に経年変化で素材が黒く変色したものや、聖母マリアが褐色として伝承されていた為、忠実に黒く再現したといわれているもの、また褐色の民族の地域伝承と聖母信仰が結びつき聖母が黒く描かれるようになったものなど様々です。
おそらく黒い聖母で一番有名なのはスペイン、バルセロナのモンセラットですが、メキシコシティのグアダルーペ寺院にも黒い聖母の肖像画が残されています。

1531年12月9日、メキシコ・グアダルーペのインディオ、フアン・ディエゴの前に聖母が現れたとされる。聖母は、司教に聖母の大聖堂を建設する願いを伝えるよう求めた。ディエゴは病気の親類の助けを求めにいこうとしていたため、話しかけてくる聖母をふりきって走り去ろうとした。すると聖母は彼を制止し、親類の回復を告げた。ディエゴが戻った時、病気だった親類は癒されていた。聖母に司教へしるしとして花を持っていくよういわれたディエゴは、花をマントに包み、司教館に運んだ。司教館に花を届けた際、ディエゴのマントには聖母の姿が映し出されていた。

グアダルーペの歳暮(メキシコ)-Wikipedia-

この時の聖母の願いにより建立されたのがグアダルーペ大聖堂。メキシコ近郊のテペヤックの丘と呼ばれる場所にあります。

旧大聖堂

グアダルーペ寺院は古くからの旧聖堂と最近建てられた新聖堂があります。旧聖堂は歴史を感じる荘厳な建物で、新聖堂はモダンなデザインのかなり大規模なものです。

新大聖堂

新大聖堂ではミサが行われていました。

テペヤックの丘からの聖堂とメキシコシティ

黒い聖母の肖像画は新聖堂の地下と小高い丘の上の聖堂の2か所にありました。新聖堂の方は写真撮影が自由だったのでひょっとしたらレプリカだったのかもしれません。

黒い聖母

新聖堂地下の黒い聖母。メキシコの聖母はメキシコ古来の伝承とキリスト教のマリアが結びついたものだと考えられています。日本のキリシタンもそうですが、キリスト教を布教するために文化の風俗や宗教を取り込み独特の宗教を形成するのはなんだか浪漫がありますよね。

なおグアダルーペ寺院はちょっと郊外になりますのでティオティワカンなどとセットになったツアーで行くのがおすすめです。

<次回に続く>

旅行記

Posted by くらっきー