メキシコ旅行記③ロブスター村
ナット・キング・コールが『国境の南』を歌っているのが遠くの方から聞こえた。もちろんナット・キング・コールはメキシコについて歌っていたのだ。でもその当時、僕にはそんなことはわからなかった。国境の南という言葉には何か不思議な響きがあると感じていただけだった。その曲を聴くたびにいつも、国境の南にはいったい何があるんだろうと思った。
-国境の南太陽の西- 村上春樹
国境の南には何があるのか?褐色の肌のお姉ちゃんの踊るゴーゴーバーがあり、ご機嫌なラテン音楽と新鮮かつ贅沢なシーフードがあります。もちろん村上春樹はそんなことを言いたかったわけではありませんが。。。
さて、ティファナからタクシーで30分。名前を聞いただけでよだれがでそうになる素敵な村があります。通称”ロブスター村”。正確にはPuerto Nuevoという名前の街ですが、そこには30件近くのロブスターレストランがひしめいているとの話です。今回のメキシコ旅行で一番楽しみにしていた場所の1つです。
そしてタクシーを飛ばすこと30分。。。。
そこにはシーフードの天国がありました。。。

まずはいきなりバケツで出てきたのかと思ったエビのカクテル。このコップかなり巨大です。マリネされてエビがてんこ盛りです。これがプリプリ。

クラッカーに乗せて食べるのがティファナ流。

ブリトーを揚げたチミチャンガ。安倍総理もじゅーしーって言うこと間違いなし。

そしてメインのロブスター。バターにつけてトルティーヤで巻いて食べます。これもメキシカンスタイルですね。
全てが外れなしでした。食後まったりしているとマリアッチがやってきたので1曲お願いしました。
マリアッチの歌(canción del mariachi)映画”デスペラード”でアントニオ・バンデラスが歌っていたのが有名です。マリアッチの哀愁はなんか日本の歌にも通じますよね。
バンデラス版はこちらです。やっぱ恰好いいですね。
冒頭の”国境の南太陽の西”の話に戻ります。ハルキストの間では有名ですが、ナット・キング・コールが歌った”国境の南”はレコード化されていません。主人公たちは別の人の歌を聴いて間違えたのか、それとも作品の中だけの幻の歌なのかはファンの間でも意見が分かれるところです。いずれにせよ僕らはナット・キング・コールの”国境の南”を聴くことはできません。
ただ作品の中で出てくる”Pretend”はナット・キング・コールの代表曲の1つであり、今もその素晴らしい歌声を聴くことができます。
<次回に続く>
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