映画レビュー②Friend Zone

2020年4月11日

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今回紹介するのは日本未公開のラブコメディ"Friend Zone"です。テンポが良くてタイ映画らしいベタなギャグも満載。タイトルの”Friend Zone”は”友達以上の関係を望んでいるが恋人に移行できない状態”を意味します。10年以上”Frend Zone”から抜け出せないパームとかなり重度のメンヘラヒロイン、ギンのドタバタコメディはタイ映画好きにはたまりません。

幼馴染のパームとギン。どこに行くにも何をするにもいつも一緒の2人。ギンはお父さんが実は浮気をしているんじゃないかと疑い、パームを連れてお父さんをはるかチェンマイまで尾行します。結果は限りなくクロ。帰りの飛行機の中で落ち込むギンを慰めます。

パーム「ギン、愛してるよ」

ギン「それはどういう意味で?」

このギンの問いにパームは思わずこう答えてしまいます。

パーム「友達として。」

この一言はギンの期待していた答えとは違っていたようで、この時からギンはパームを恋愛対象から外してしまいます。そしてパームの長い長い"Friend Zone"が始まります。

場面は変わって10年後。。。

パーム。かなりのイケメンです。パーティの会場でギンとの思い出話をしています。

話を聞いているのはパームと同じく"Friend Zone"にどっぷりとハマった3人。それぞれが"Friend Zone"の状態に苦しんでいるものの、抜けだす勇気もなく悩んでいます。

意気投合する4人。

そしてパームの回想が続きます。

社会人になり、パームはキャビンアテンダントに、ギンは音楽プロデューサーのアシスタントになります。パームは何度か恋人ができるのですが、毎回、ギンの存在に嫉妬した彼女に振られ長続きしません。ギンはテッドという音楽プロデューサーの恋人ができます。

パーティの会場でハメを外し、舞台から落ちて足を大けがするギン。

ギンに付き添い救急車に乗り込もうとするパームとテッド。しかし付き添いは1人だけ。ギンは迷わずテッドを指名します。そしてパームは友達には決して越えられない壁があることを悟ります。

突然、ギンにマレーシアに呼び出されるパーム。ギンは妊娠したかも知れない事を告げ、怖いので一緒に検査の結果を見て欲しいと頼みます。しかし結果はなんとか陰性。喜ぶ2人ですが、この時、ギンはテッドが浮気をしているかもしれないことをパームに伝えます。そしてギンの次の頼みはテッドの浮気調査への協力。

ギンとテッドはCMのプロモーションでアジア各国の歌手にその国の言葉で同じ歌を歌ってもらうプロジェクトを進めています。テッドは現在アジア各地を飛び回っています。ギンはテッドの財布からテッドが普段食べない料理のレシートを発見します。レシートのお店の住所はマレーシア。パームを連れてレシートの店を調べますが、特に浮気の証拠は見つかりません。

しかし、後日、パームはテッドのポケットからコンドームの箱を見つけてしまいます。しかも3個入りのコンドームの箱の中には2個しかコンドームがありません。さらに疑心暗鬼になるギンはテッドを香港まで追いかけます。当然のように巻き込まれるパーム。

香港ではテッドの泊っているホテルで張り込みますが、テッドは帰ってきません。しびれを切らしテッドに電話するギン。しかしテッドは電話にでません。そこで今度はパームの電話から電話をかけてみると、電話に出るテッド。この瞬間、2人は浮気を確信します。

香港名物の2階建てバスに乗り放心状態のギン。パッドは慰めますが、かなりおかしな状態になっています。ここでメンヘラヒロインの本領が発揮されます。

突然、パニック状態でバスから通りの看板に飛び移るギン。

乗客は大騒ぎになりますが、パームが場をとり仕切ってギンを助けます。メンヘラ女、もう滅茶苦茶です。

警察でこってり絞られた後、パームはギンを慰めます。ギンは1人になりたくないと泣き始めます。

そしてギンは傷心旅行でタイのビーチリゾート、クラビへ。パームも当然同行します。

クラビではなぜか猿の群れに襲われたり。。。

お腹を壊して野外で野グソしたりとコメディシーンが続きます。

やがて元気を取り戻すギン。

テッドからのプレゼントの時計を海に投げ捨て、テッドに別れを告げる決心をします。

そしてその夜、パームはこれまでの思いをすべてギンに伝えます。もう友達のままではいられないと。すべてはテッドと別れてからと約束し、クラビでの旅行を終えます。

そして舞台はミャンマーへ。

テッドを問い詰めるギン。テッドは言い訳もせずに浮気の事実を認めます。そして、その上でギンを大切に思っていることを伝え、別れたくないと訴えます。テッドもお調子者ですがかなり男前です。僕らもこの浮気対応は見習わなければいけません。

ミャンマーの寺院でギンを待つパームの前に現れたギンはテッドとやり直すことをパームに伝えます。

「もう友達の関係は続けられない。」宣言し去っていくパームにギンは食い下がります。しかしパームは「これ以上近づくんじゃない。これ以上来たらキスするぞ!」と言ってパームを振り切ります。

パーム「あれは人生最悪の別れだったよ。いったん友達のラインを越えるとそのままじゃいられないんだ。」

パームの言葉に心から同情する3人。そこへギンがパームを見つけやってきます

3人は振りむこうとするパームをしっかりと押さえ、ギンに告げます。

3人「もうこれ以上、彼を苦しめないでやってくれ。もう友達じゃいられないんだ!」

パーム「そう、友達じゃいられない。。。」

そして、パームが話を続けます。

テッドと幸せな日々を送るギン。ある日、スーパーでテッドとギンのプロデュースしたCMが流れるのを目にします。アジア各国を巡った思い出が蘇ってきます。でも、なぜかその思い出はパームの事ばかり。ギンは気が付きます。いつも側にパームがいたことを。。。

日課のサイクリングをこなすパームの前にギンが現れます。ギンはパームに自転車を並べ叫びます。

ギン「私、テッドと別れたの」

驚くパーム。

ギン「私たち、もう友達じゃいられないのよね。だったら私と結婚して!」

何度も聞こえない振りをするパームにギンは駆け寄ります。

10年越しの思いが実ったキス。Friend Zoneが終わった瞬間です。

パームの話が終わると、予想外のハッピーエンドに大喜びの3人。「俺たちも勇気を持って踏み出す」とそれぞれの意中の相手の元へ向かいます。それをうれしそうに見守るパーム。

ギンはパーティの会場で指輪を無くした事に気が付きます。全員で指輪探しが始まる中でパームが指輪を見つけます。そして「まだ僕からはプロポーズしてなかった」。大勢の祝福を受け、ギンに指輪をはめるパーム。まさに大団円のハッピーエンドです。

アジア各国を舞台に目まぐるしく場面の変わる疾走感のあるラブコメディでした。ただ、この映画を見終わった後、真っ先に浮かんだ感想は「パーム、その女はやめとけ。。。」です。

ギンとテッドがアジアを巡って作ったCMの曲はタイの歌姫Palmyの"คิดมาก ( キットマーク)"という曲のカバーです。Palmyはタイを代表する女性シンガーでこの曲も誰もが知ってる名曲です。

PVの最後に登場するのがPalmyです。